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Into Darkness 校正に感じたこと（文：川辺洪）

校正にあたり何度も何度も文章を読み返す中で、自分でもつい書いてしまいがちなことに気づかされ、勉強になる場面がありました。本ニュースメールをお読みになっている方の中にも報文など書かれる方も多いと思います。「そんなの当たり前だ」「耳にタコができる」と思われるかもしれませんが、自戒の意味も込めてここに書き留めておこうと思います。

・種と種類
生物の「種（species）」を指す表現の場合、「種類（kind）」という単語を用いるのは厳密には正しくありません。口語では「今日は虫が○○種類採れたゾ」などと言うことも多いかもしれませんが、根幹ではこれは種類ではなく種のことを指していると理解しているはずです。こと書き物に関しては、種という単語を用いることを徹底しなければなりません。

・名義タイプ亜種と原名亜種
学名の種小名と亜種名が同一のものの名称として虫業界では「原名亜種」、鳥業界では「基亜種」が多く用いられる傾向があります。これはどちらでも間違いではないのですが、最新の国際動物命名規約によると、このどちらでもなく、「名義タイプ亜種という用語でよぶ．」とあります。こと書き物に関しては、より新しい国際動物命名規約から引用するのが好ましいと考えられます。

恩師の受け売りで、私も普段の口語から意識してこれらの用語を用いるようにしています。

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