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利尻富士は今日も晴れ（文・写真：枝恵太郎）

6月30日から7月3日まで北海道利尻島へ行ってきました。学生の頃に花を見に礼文島へ行ったことはあったのですが、利尻島は初上陸。旅行3日前から井村・永幡(2006)「リシリノマックレイセアカオサムシ」を2回読み、利尻島のまとまった蝶の記録については矢崎・平元(1981)の「えぞえんしす」誌をチェック、リシリと名の付く甲虫の論文も渡されたりと、にわか「リシリ虫」の知識をつけていざ利尻島へ。千歳空港経由で利尻空港便に乗り換えて、羽田からなんと3時間ほどで到着してしまいました。紙コップとさなぎ粉やライトトラップセット、寒いと思ってダウンなどの防寒着を詰め20kgとなったスーツケースを片手にレンタカーに乗り込み、良い環境を探しに島を1周。今回は特別保護地区の採集許可は取っていないので、標高の高いところには行きませんでした。天気は4日間晴れ、利尻富士は毎日山頂が見え、日中は暑く、蝶は思ったとおり端境期。ヒメウスバシロチョウは1頭もみかけず、おとなしくヒメキシタヒトリやエゾシロチョウ、ヒメウラナミジャノメ(最近利尻島に入ってきたということ）などを採集していました。オサムシトラップにはリシリオサ、ヒメクロオサが多く、コブスジアカガネは数えるほど、オオルリオサは私のトラップには入りませんでした。あとから聞いたらオオルリオサは日の当たる草地に多いとか(早く教えてください）。蝶は採れないので、林道を詰め甲虫を探すと、カワカミハムシやミヤマハンミョウなどを見ることができました。夜間採集はなんとなく皆顔がちがうのですね。さすがにリシリの蛾です。そして、今回最大の目的のリシリの名の付く蛾はというと...ドラマがあったのですが、この話は別の機会に書こうと思います。



写真左：車窓から利尻富士、中：エゾシロチョウ、右：羽化したてのコエゾゼミ
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