環境Eco選書シリーズ
私たちの身の回りをとりまく自然環境をひも解き科学する新シリーズ。
昆虫・植物・動物など日本の多様な生物環境について様々な角度から解説する。
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NEW
昆虫研究ハンドブック(環境Eco選書17)
田中 誠二, 2024.
A5, 244pp., 価格:2,500円(税込2,750円)
昆虫研究の主な活動は採集、調査、飼育、観察、記録です。本書ではそれぞれの研究事例に必要な活動内容を明記しました(本書目次には採集、調査、飼育、観察、記録についての項目が一目でわかるように書かれています)。色々な研究事例をあげて、概要、方法、結果、結論、補足説明という流れで、昆虫の研究がどのようなものかが、初学者のみならず研究者の方も思考プロセスの参考になると思います。
目次
1.生活史と季節適応:野外の発育経過/食性/羽化/交尾と配偶行動/産卵/孵化行動に影響する環境要因/卵塊からの一斉孵化の仕組みの研究
2.休眠:休眠の検出/休眠ステージ/休眠を誘導する光周期と温度の役割/休眠の進行と終わりに影響する要因/光周期をつかって休眠を完了させる昆虫/野外で休眠はどのように進行するのか/休眠と代謝率
3.寒さへの適応:低温順化と耐寒性
4.越冬中の行動と走行性:寒さと機動性/越冬行動と光と温度/半自然条件下での行動/出現と潜伏行動の調節の仕組み
5.体サイズの地理的変異と生態学:化性昆虫の地理的変異/多化性昆虫の地理的変異/トノサマバッタの性的サイズ二型現象/対馬の巨大トノサマバッタ/子の体サイズの意味を考える
6.翅型多型現象:翅型間の形態的違い/翅型間の生理的違い―飛翔筋と繁殖形質/翅型二型を決める環境要因/翅型二型を決める遺伝的要因/飛翔行動/飛行とエネルギー
7.相変異:野外でみられる相変異をとらえる/バッタの体色多型現象/行動にみられる相変異
8.ホルモン研究:昆虫の解剖と内部形態/器官移植による機能と現象解明を探る
9.「実験ノート」:ねつ造対策としての「実験ノート」/「実験ノート」本来の目的
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チョウの行動生態学(環境Eco選書15)
井出純哉(久留米工業大学)編, 2022.
A5, 334pp., 価格:3,300円(税込3,630円)
本書では、第一線の研究者たちが、チョウの幼虫から成虫に至る行動の興味深い生態の事例と解釈・理論を分かりやすく紹介します。
また同一種内の生態ばかりでなく、チョウの食害に対する植物の反応、鹿の植物採食に対するチョウの応答等、
「種間相互作用」の興味深い先進的な事例も紹介します。
<目次>
はじめに(井出純哉)
総論
蝶の行動生態学への招待(井出純哉)
T.幼虫の行動
ある種のチョウの幼虫がもつ頭部突起の役割(香取郁夫)
アカタテハの巣作り行動(井出純哉)
U.成虫の行動
シロオビアゲハの行動擬態と翅模様の光学的性質(来田村 輔・近藤勇介)
チョウの訪花行動に対する捕食者と他のチョウの影響
〜多摩動物公園での大量データをもとに〜(田中陽介・深野祐也)
アゲハチョウの交尾をつかさどる化学シグナル(大村 尚)
アサギマダラの生態とその特異な配偶システム(本田計一)
ベニシジミの配偶行動:雌雄双方の立場から(井出純哉)
ヤマトシジミの追跡観察:環境指標生物としてのチョウ(檜山充樹)
V.生活史
キタキチョウの越冬前交尾とオスの生活史の多型(小長谷達郎)
イネ科植物を食草とするウラナミジャノメ属における食性と化性の進化(鈴木紀之)
草原性チョウ類の生活史特性と分布様式から考える日本の草原の本質(大脇 淳)
W.種間相互作用
ムラサキシジミ類によるアリ植物の利用(清水加耶・市岡孝朗)
ゴマシジミの食害に対する食草の補償反応(内田葉子・大原 雅)
寄主植物の量と質を介したシカとジャコウアゲハの間接相互作用(高木 俊)
シカ−イラクサ−アカタテハの進化的相互作用(佐藤宏明・甲山哲生)
モンシロチョウ属の繁殖干渉(大秦正揚)
X.科学哲学
チョウの行動生態学における前提に関する諸問題(竹内 剛)
索 引
和名索引・学名索引
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日本のハンミョウ(環境Eco選書14)
堀道雄 編著, 2019.
A5, 326pp., 価格:3,300円(税込3,630円)
日本産ハンミョウ類について、分類・生態・系統進化・系統地理など、様々な分野から研究され
た内容がまとめられた、本格的な専門書です。
各地での保全の取り組みなど最新の報告も盛り込まれています。
ハンミョウの系統分類と日本のハンミョウ相、ハンミョウ類の生態、ンミョウ類の生息場所と種間
関係、能登半島のイカリモンハンミョウ、三重県のカワラハンミョウ、徳島県のルイスハンミョウ、
笠原諸島兄島のオガサワラハンミョウ、日本産ハンミョウの学名と読み、ナミハンミョウ類の内袋、
東京のナミハンミョウとトウキョウヒメハンミョウ、伊豆大島のカワラハンミョウなど、ハンミョウづく
しの内容です。
<目次>
T.ハンミョウ類の系統進化と分布
1 ハンミョウの系統分類と日本のハンミョウ相(堀道雄)/2 日本のハンミョウ類の来た道(辻かおる・曽田貞滋・堀道雄)
U.ハンミョウ類の生態
1 ナミハンミョウの生態(堀道雄)/2 シロヘリハンミョウ類の生態(佐藤綾・堀道雄)/3 シロスジメダカハンミョウの生態(山本捺由他)/4 ヤエヤマクビナガハンミョウの生態(榎戸良裕)/5 トウキョウヒメハンミョウの生態(松本行史)/6 ハンミョウ類の生息場所と種間関係(堀道雄・佐藤綾)
V.ハンミョウ類の保全
1 能登半島のイカリモンハンミョウ(上田哲行・百瀬年彦・長野峻介・水田陽斗)/2 三重県のカワラハンミョウ(亀山剛・加藤義隆)/3 徳島県のルイスハンミョウ(渡辺雅子・上月康則)/4 小笠原諸島兄島の絶滅危惧種オガサワラハンミョウ(苅部治紀・橋村正雄・森 英章)
〈コラム〉@日本産ハンミョウの学名と読み(荒木崇)/Aナミハンミョウ類の内袋(福田侑記・小川遼・堀道雄)/B東京のナミハンミョウとトウキョウヒメハンミョウ(松本行史)/C能登はんみょう海岸の砂の特性(百瀬年彦)/D手取川の砂で涵養された砂浜の広がり(百瀬年彦)/E伊豆大島のカワラハンミョウ(松本行史)
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水生半翅類の生物学(環境Eco選書13)
大庭伸也 編, 2018.
A5, 313pp.(うちカラー8pp.) 4,100円(税込4,510円)
水生半翅類は、水生生活を営むカメムシの仲間です。アメンボ、タガメ、ミズカマキリ、タイコウチ、コオイムシ等、人気のある水生昆虫が含まれます。
水田・河川・池沼など人間と密接な水環境に生息し、現在、国内に分布する3分の1の種が「環境省RDL」(2014版)に掲載されています。
水生半翅類で2014 年改訂の環境省RDL に掲載されているものは絶滅危惧TA 類が3種、絶滅危惧TB 類が1種、絶滅危惧U類が8種、準絶滅危惧が18種であり、
国内に分布する種の約1 / 3 が掲載されていることになります。
本書は、第一線の研究者が、高校生にも理解できるように、その生活史・生態・系統関係・絶滅要因・保全事例など、最新の研究成果を平易に解説しています。
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チョウの分布拡大(環境Eco選書12)
井上大成・石井実 編, 2016
A5, 464pp.(うちカラー4pp.) 4,600円(税込5,060円)
チョウ類の分布拡大について、主に日本各地の様々な事例を紹介しながらその要因について考察した1冊です。
冒頭の「総論@」ではチョウの分布拡大についての様々な要因についてが論じられており、次に第1章「注目される種の分布拡大の経緯と現状」へ続きます。
第1章ではミカドアゲハ、オオムラサキ、コムラサキ、スギタニルリシジミ、クロマダラソテツシジミ、カラフトセセリなど、分布を拡大している種について、
その生息場所とともに解説されています。また、第2章では「各地で何が起こっているのか?」と題し、北海道、南関東、長野県、九州および南西諸島など、
地域ごとの分布拡大についてが述べられています。最終章の第3章では「様々な視点からチョウの分布拡大を捉える」と題し、
熱帯におけるチョウの分布拡大と人為的活動の関連性、大陸産アカボシマダラが在来ゴマダラチョウへ及ぼす影響、外来植物を利用する希少種などについてが解説されています。
最後に「総論A」として「分布型と生活史特性からみたチョウ類の分布変化」でまとめ、締めくくられています。
目次PDF
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クモの科学最前線-進化から環境まで(環境Eco選書11)
宮下直 編, 2015
A5, 256pp.(うちカラー4pp.) 3,500円(税込3,850円)
本書は、クモの系統、進化、行動、生態、糸の活用などについて、クモに関する幅広い話題を収録した1冊である。
前半は、クモの種数や系統確定、行動と生態に関わる適応や進化、クモの代表的な網である円網のデザインと機能の関係、
餌の特殊化がもたらす進化的・生態的な意義、さらにクモを餌として利用する生物の多様な生態など、興味深い内容が満載。
後半では、クモと環境の関係として、生物多様性の保全や生態系影響評価などを解説している。生態系のタイプごとの括りに加え、
クモの親戚であるザトウムシと環境との関係や、福島原発事故の影響についても言及され、最後はスパイバー社によるクモ糸の
実用化についての夢のある挑戦についての話題で締めくくられている。
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冬芽と環境-成長の多様な設計図-(環境Eco選書10)
八田洋章 編, 2014
A5, 340pp. 4,600円(税込5,060円)
本書は、マクロな外観観察から分子生物学的分析まで、研究を例に様々な切り口から冬芽の構造や成長過程などを解説した一冊。
タケ類、シダ・コケ類等の越冬の姿や、熱帯樹木の「待機する芽」などをも含めた、冬芽(休眠芽)についての知見を集結したこれまでにない解説書と
なっている。
<目次>
はじめに(八田洋章Hiroaki Hatta) 1
目 次 3 〜 5
執筆者 6
T.冬芽とは何か 7 〜 171
冬芽と環境 Winter Buds(菊沢喜八郎Kihachiro Kikuzawa) 8
冬芽の種類とそのウオッチング How to observe the winter buds(八田洋章Hiroaki Hatta) 23
常緑広葉樹の芽タイプ―第3 の冬芽「苞芽」の提唱 Three bud-structural types of evergreen broad-leaved trees(大澤雅彦Masahiko Ohsawa) 50
花芽形成の遺伝的制御機構 Molecular mechanisms for controlling flower bud formation(久本洋子Yoko Hisamoto) 72
冬芽の器官形成と発達経過 Initiation and development of floral organs in winter bud(伊東明子Akiko Ito) 90
冬芽のコラム1 ヤマボウシの花序形成と花葉の発生経過〈 八田洋章Hiroaki Hatta〉 105
いろいろな冬芽の使い分け―芽構造の個体内変異とシュート伸長の可塑性―
The right bud in the right location: Within-crown variations in bud structures and the plastic shoot growth in broad-leaved tree
species(八木貴信Takanobu Yagi) 110
多様な針葉樹の冬芽 Winter bud diversity in conifers(逢沢峰昭Mineaki Aizawa) 134
〈熱帯雨林からのリポート〉熱帯樹木は1 年に何度伸びるか Rhythmical shoot-growth patterns in tropical trees(八田洋章Hiroaki Hatta) 148
冬芽のコラム2 五つに分枝する枝が乾燥/寒冷気候に「適応」した?〈 本多久夫Hisao Honda〉 164
冬芽のコラム3 鱗芽は裸芽から派生したか〈 八田洋章Hiroaki Hatta〉 166
U.さまざまな植物の冬芽,越冬の姿 173 〜 221
タケ類における冬芽 Winter buds in the Bambusoideae plant(小林幹夫Mikio Kobayashi) 174
草本植物の冬芽と越冬 Life-forms and winter buds of perennial plants(森田竜義Tatsuyoshi Morita) 188
冬芽のコラム4 ミズタカモジグサの休眠芽(夏芽)の形成と休閑田適応性〈 阪本寧男Sadao Sakamoto〉 201
冬芽のコラム5 水草の冬芽―水生環境への適応進化―〈 田中法生Norio Tanaka〉 204
冬芽のコラム6 シダ植物の冬芽〈 松本 定Sadamu Matsumoto〉 208
冬芽のコラム7 コケ類の冬芽〈 樋口正信Masanobu Higuchi〉 213
冬芽のコラム8「 芽」も「葉」もない藻の話―海藻にとって冬は成長の季節―〈 北山太樹Taiju Kitayama〉 215
冬芽のコラム9 子座と菌核―菌類の冬芽?―〈 細矢 剛Tsuyoshi Hosoya〉 218
V.冬芽の伸長と展開,その実証的研究 223 〜 270
成長段階によって変わる冬芽や枝の伸ばし方―カバノキ属の例 Ontogenetic changes in bud production and branching: an example in Betula(石
原正恵Masae Ishihara) 224
広義サクラ属の冬芽の多様性―冬芽の形態は系統を反映するか? Variation in winter buds of Prunus s.l. with special reference to its
phylogeny(岩元明敏Akitoshi Iwamoto) 237
ヤマボウシの樹冠形成と開花周期 Crown formation and flowering cycles in Cornus kousa(八田洋章Hiroaki Hatta) 253
W.フェノロジー調査の現場から 271 〜 329
樹形研究会紹介 271
カエデ属における冬芽の構造とその伸長 Winter bud structure and phenology in Acer trees(尾谷幸寿Kouji Otani) 272
矮小低木類の冬芽と越冬 Phenological observations of several dwarf-shrubs growing in alpine zone(鈴木崇夫Takao Suzuki) 287
モクレン属の冬芽とその展開―芽鱗は托葉由来 Development of winter buds wrapped in stipulous scales in Magnolia trees(渡邉途子Michiko
Watanabe) 301
日本産ヤナギ科樹木の冬芽 Winter buds and shoot growth of Salicaceous species with special reference to leaf primordia(山田寛治Kanji
Yamada) 316
おわりに(八田洋章Hiroaki Hatta) 330
種名索引 332
事項索引 338
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昆虫の時計-分子から野外まで(環境Eco選書9)
沼田英治 編, 2014
A5, 245pp. 3,000円(税込3,300円)
本書は、「昆虫と自然2013年10月号」に特集として掲載された「昆虫の時間生物学 最近の進歩」をもとに、執筆者を増員し原稿を書き改めた一冊です。
昆虫の産卵や羽化のタイミングは種ごとに決まっており、生物時計と呼ばれています。
本書では、昆虫の生物時計のメカニズムについて、様々な切り口からの実験・解析結果とともに詳しく解説しています。
目次
はじめに 1
目次 2-4
執筆者 4
T. 昆虫の時計―序章 5-29
1. 「昆虫の時計」研究の歴史と現状 沼田英治 6
(コラム)時間生物学を確立したシンポジウム 沼田英治 6-7
(コラム) 日本における時間生物学の草分け 沼田英治 16-17
(コラム) Colin Pittendrigh の思い出 沼田英治 18-19
(コラム) 初めて時計のありかを突き止めた人−宇尾淳子 沼田英治 20-21
(コラム) 絶版の新書を読もう 沼田英治 26-27
U. 概日リズム
2. 概日時計のメカニズム 伊藤千紘 32
(コラム) アクトグラムの作り方と読み方 吉井大志 36-37
(コラム) 時計遺伝子の多面的なはたらき−ウリミバエの例 渕側太郎 44-45
(コラム) 概日リズムの社会的同調−他個体とのかかわりかたによる同期 渕側太郎 62-63
3. 野外ではたらく概日時計 田中一裕 80
(コラム) モデル生物キイロショウジョウバエの野外における活動リズム 吉井大志 88-89
(コラム) 南極で昆虫のリズムを調べる 後藤慎介 90-91
V. 1日とは異なる周期をもつリズム 109-165
4. 月と潮汐に関連したリズム 宮崎洋祐 110
(コラム) 北極圏に進出したウミユスリカの潮汐への適応 宮崎洋祐 130
(コラム) Franz Halberg とおよそ7日間のリズム 沼田英治 134-135
5. 概年リズム 宮崎洋祐 140
(コラム) 概年リズムの研究を始めた経緯 沼田英治 148-149
W. 光周性と天体航法
6. 光周性 後藤慎介 168
(コラム) RNA干渉 後藤慎介 192-193
7. 天体航法 吉井大志 205
(コラム) 偏光の受容と太陽コンパス 吉井大志 214-215
X. 索引 238-245
欧文索引 238
和文索引 241
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新オサムシ学―生態から進化まで(環境Eco選書8)
曽田貞滋編, 2013.
A5, 223pp., 3,000円(税込3,300円)
目次
I
オサムシ学―この10年の展開 曽田貞滋
II
1.オオオサムシ亜属の種の系統関係 曽田貞滋・長太伸章
2.体サイズの種内・種間変異 曽田貞滋
3.オオオサムシ亜属の交尾器と交尾行動 高見泰興
4.精子束の多様性 高見泰興, 交尾器形態の種間差をもたらす遺伝的基盤を探る 雀部正毅
5.オオオサムシ亜属におけるミトコンドリアの浸透と交雑 長太伸章
6.オオオサムシ亜属の分布パターンを決める鍵―繁殖干渉を避ける体サイズ差 奥崎穣
7.シコクオサムシの生活史とミミズ利用 池田紘士
III
1.日本のクロナガオサムシ亜属の種分化と体サイズ進化 曽田貞滋
2.クロナガオサムシの交尾戦略 高見泰興
IV
1.マイマイカブリの地理的集団間の系統関係 曽田貞滋・長太伸章
2.マイマイカブリの形態変異:適応と遺伝的背景 小沼順二
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環境アセスメントと昆虫(環境Eco選書7)
石谷正宇(広島大学大学院総合科学研究科)編集
A5, 236pp. 3,000円(税込3,300円)
一般市民にとって環境アセスメントと昆虫類との関係はほとんど知られておらず、昆虫類の研究に関わっている研究者・実務者によって語られる機会もなかった。
前代未聞の大災害に直面し、環境アセスメントの重要性が見直されている現在。本書では環境アセスメントの調査手法や具体例について記してある。
目次
はじめに 1
目次 2-3
この本の執筆者 4
環境アセスメントにおける昆虫研究者・実務者の役割とは何か?(序論) 石谷正宇 5
T.データ収集と調査手法 23-97
1.環境アセスメントと重要種 吉富博之 24
2.東京都本土部昆虫目録の作成 伊東憲正 40
3.環境アセスメントと河川水辺の国政調査における昆虫類調査 町田禎之 53
4.環境アセスメントの実際と次のステップ-在不在データ解析とグリーンデータブックの提言- 祝輝男 77
U.環境アセスメントの具体例 99-206
1.環境アセスメントにおけるトンボの調査, 保全対策について 松沢孝晋 100
2.昆虫類を対象としたミティゲーション 野中俊文 126
3.HEPを用いた事業影響の定量的な予測と環境保全措置の評価-オオムラサキ等を対象とした里山環境でのケーススタディー- 横田樹広 141
4.特定外来生物「アルゼンチンアリ」の侵入と防除の現状 亀山剛 182
V.参考資料 207-220
多様度指数Bψを表計算ソフトで算出する方法 祝輝男 208
W.牽引 221-236
和名牽引 222
学名牽引 231
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ミミズの雑学(環境Eco選書6)
渡辺弘之著(京都大学名誉教授)
A5, 184pp. 2,857円(税込3,143円)
知られざるミミズの真実を長年ミミズ研究に携わってきた渡辺弘之氏が、その生態や形態の不思議から、環境への貢献、都市伝説に至るまで書き綴ったシリーズ異色の書。
目次
Tミミズにまつわる基礎知識
1. たくさんあるミミズの方言・地方名
2. ミミズとは
3. 日本のミミズは何種?
4. 変わるミミズ相
5. よくわかっていない生活史
6. ミミズの生息密度
7. ミミズと環境
U巨大ミミズと発光ミミズ
1. 大きなミミズ
2. シーボルトミミズ
3. ハッタミミズ
4. ホタルミミズ
Vミミズの文化考
1. ミミズを食べる
2. ことわざの中のミミズ
3. 季語の中のミミズ
4. 俗信の中のミミズとミミズの歌
5. 物語の中のミミズ
6. 信仰・涅槃図の中のミミズ
7. 薬としての利用
Wミミズと土
1. 東南アジアの巨大なミミズの糞塊(糞タワー)
2. ミミズのはたらき
3. ミミズによる土壌耕耘量
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昆虫の発音によるコミュニケーション(環境Eco選書5)
宮武ョ夫(橿原市昆虫館友の会・元大阪市立自然史博物館) 編集
A5, 285pp. 3,100円(税込3,410円)
人の耳には聞こえない振動や音波で昆虫たちがコミュニケーションを図っていることが判明して,その多様性と重要性が明らかになってきている。本書の第T部と第U部では,人の耳に多少とも聞こえる鳴き声や発音でコミュニケーションを図る昆虫について解説し,第V部では主として人の耳に聞こえないが音波や振動音でコミュニケーションをとっている昆虫達の生き様について解説した。 ※本書「はじめに」より
目次
昆虫の発音によるコミュニケーション(序論)(宮武ョ夫)
T-1.鳴き声の音声分析を応用したエゾゼミ類の京都府内生息分布調査(今井博之・大谷英児)/2.多様なセミの多様な発音(初宿成彦)/3.コウチュウ類の摩擦音:カシノナガキクイムシの求愛行動(大谷英児)/4.カミキリムシは振動を感知し,回避行動や配偶行動を行う(高梨琢磨・深谷 緑)/5.アリ類の音響コミュニケーション(坂本洋典・緒方一夫)/6.アリバチの発音(寺山 守)/7.ガ類における交尾と防衛のための発音(中野 亮)/8.ハエ類の音によるコミュニケーション(上宮健吉)
U-1.バッタはなぜ鳴く虫に「回帰」したのか?―鳴く虫の起源と進化(市川顕彦)/2.コオロギの鳴き声の進化プロセス―エンマコオロギ類の呼び鳴き(calling
song)を中心に(角 恵理)/3.日本産キリギリス科の発音(小川次郎)/4.バッタ目のドラミングとタッピング(村井貴史)
V-1.カワゲラ類における振動信号の役割(花田聡子)/2.ウンカ類における基質振動によるコミュニケ−ション(市川俊英)/3.キジラミ類の配偶行動における振動信号(宮武ョ夫)/4.コナジラミ科の配偶行動と基質振動(上宮健吉)/5.カブトムシの蛹・幼虫間における振動交信(小島 渉・石川幸男・高梨琢磨)/6.アワノメイガとその近縁種における求愛歌と性フェロモン(高梨琢磨)
W.本書に掲載された「発音昆虫」一覧(索引)
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地球温暖化と南方性害虫(環境Eco選書4)
積木久明 編集, 2011.
A5, 236pp. 3,000円(税込3,300円)
地球温暖化により、生物の生態に大きな変化が生じていると言われる中、本書では、熱帯・亜熱帯原産昆虫の生活史と耐寒性、耐寒性と越冬、生活史と耐寒性の地理的変異等について、専門家が最新の研究成果を報告しています。
序:温暖化と南方性害虫の生活史と耐寒性(積木久明)
I.温暖化と分布拡大
1.フタテンチビヨコバエとワラビー萎縮症
2.ミカンキジラミの食性、耐寒性と分布
3.近年侵入したグンバイムシ3種の分布拡大
4.熱帯由来アメンボ類の越冬と飛翔時期
5.地球温暖化とミバエ類の再侵入リスク
6.ムラサキツバメの分布拡大と生活史
7.イチジクヒトリモドキの分布拡大と休眠性
II.休眠と越冬
1.ミナミキイロアザミウマ:加温施設で温暖化の先取り
2.タバココナジラミバイオタイプBとQの日本における野外越冬の可能性
3.珍種から大害虫になった亜熱帯コガネムシ:二つの休眠と進化とその意義
4.秋に発生するカミキリムシ
5.特殊害虫アリモドキゾウムシの世界的拡散と耐寒性
6.オオタバコガの耐寒性に及ぼす休眠誘導の違い
III.生活史と耐寒性の地理的変異
1.海を越えて飛来する長距離移動性水稲害虫
2.侵入害虫キムネクロナガハムシの生態と分布拡大
3.ハモグリバエ類の生活史と耐寒性の地理的分布
4.熱帯から温帯に生息するニカメイガの生活史と耐寒性の地理的変異
5.アワノメイガおよび近縁2種メイガの休眠と耐寒性の地域変異
6.オオタバコガの季節適応における地理的変異
IV.索引
和名索引
学名索引
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絵かき虫の生物学(環境Eco選書3)
広渡俊哉編集, 2010.
A5, 248pp. 3,000円(税込3,300円)
絵かき虫の生物学(序論)(広渡俊哉)
I.絵かき虫の分類・多様性
1.コウチュウの絵かき虫(沢田佳久)
2.葉に潜るハエとその進化史(末吉昌宏)
3.潜葉性をもつガ類の多様性(広渡俊哉)
4.ハチの絵かき虫(原 秀穂)
II.絵かき虫の生態
1.チョッキリ類の産卵加工と潜葉性(沢田佳久)
2.チビガ科の潜葉習性(小林茂樹)
3.ヤナギ類に潜るコハモグリガ(小林茂樹)
4.ハモグリガの卵塊サイズ:卵をいくつ産むべきか?(加賀田秀樹)
5.潜葉虫の産卵場所選択:葉をめぐる幼虫間の争いを避ける(杉浦真治)
6.潜葉虫の防衛と寄生蜂の寄主探索行動(綾部慈子)
7.ハモグリバエ科野菜・花卉害虫の寄生蜂群集(小西和彦)
8.絵かき虫は葉を緑に保ち,老化を防ぐ?−「緑の島」の形成と早期落葉の抑制−(佐藤宏明)
III.絵かき虫の種分化・進化
1. 絵かき虫が描く絵の意味(山崎一夫)
2. クルミホソガにおけるホストレース分化は種分化に寄与するのか?(大島一正)
3. カンコノキを送粉するハナホソガ(川北 篤)
4.潜葉生活への数奇なる適応(加藤 真)
IV.参考資料
資料1:本書に掲載された「絵かき虫」一覧(索引)
資料2:ハモグリバエ類寄生蜂の検索表(小西和彦)
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河川環境の指標生物学(環境Eco選書2)
谷田一三 編集, 2010.
A5, 197pp. 3,000円(税込3,300円)
はじめに(谷田一三)1
目次 8
この本の執筆者 10
T.河川の指標生物 11〜112
環境指標としてのトビケラとその研究の現状(野崎隆夫)12
水生甲虫類の生態,生息環境,指標性(緒方健)19
日本産ユスリカ−分類の課題そして環境変化とファウナ (小林貞) 28
環境指標としての水生カメムシ類(一柳英隆) 38
カワゲラ目の環境指標性(清水高男) 45
環境指標のトンボ類と水環境(枝重夫) 54
コカゲロウの流程分布と指標生物としての可能性(藤谷俊仁) 68
カゲロウの羽化季節と幼虫の生息域(石綿進一) 77
水生ミミズ類と水質環境(大高明史) 86
水生無脊椎動物と淡水環境 − 水質から景観へ(石田惣) 95
ヒルの環境指標性−分類・生態的基礎知見を踏まえて−(伊藤哲也) 103
U.生物指標をめぐって 113〜168
水生昆虫から河川環境を判定する−日本版平均スコア法の紹介(緒方健・谷田一三) 114
全国レベルの水質環境と生物指標−河川水辺の国勢調査と水質データベースの統合−(宮市哲・並木嘉男) 120
河川の生息場所(ハビタット)の評価手法について(谷田一三) 129
日本における河川環境の生物モニタリングについて(谷田一三) 142
生物学的指数(biotic index)をめぐって(谷田一三) 152
V.河川における調査法と生物学実習 169〜190
生物指標のための肉眼的底生動物調査(谷田一三) 170
河川生物の実習と生物指標の計算(谷田一三) 184
あとがき(谷田一三) 191
索引 194
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日本の昆虫の衰亡と保護(環境Eco選書1)
石井実 監修, 2010.
A5, 325pp. 3,333円(税込3,666円)
本書は近年、急激に劣化している「生物多様性」。戦後の各種開発、伝統的な農林業の衰退や水質の悪化、外来生物等、今後の日本の自然や昆虫類の保全のあり方を考えることを意図として企画され発行されました。
目次
はじめに(石井実)
この本の執筆者
T日本の昆虫の現状と保全
@レッドデーターブックからみた日本の昆虫の衰退と危機要因(石井実)
A日本のチョウ類の衰亡と保全(中村康弘)
B日本のクワガタムシ・カブトムシ類における多様性喪失の危機的状況(荒谷邦雄・細谷忠嗣)
C日本のトンボの衰退とその保護(苅部治紀)
D日本の水生昆虫類の衰退と保全の動き(市川憲平)
U各種群の生息環境の保全に向けて
@山間部における森林管理とチョウ類群集(井上大成)
A里山林の管理がゴミムシ類とチョウ類の群集構造に及ぼす影響(松本和馬)
B「三草山ゼフィルスの森」の里山林管理とチョウ類群集の多様性の変化(西中康明)
C赤城山のヒメギフチョウ個体群の保全と課題(松村行栄)
Dオオムラサキの衰退要因と保全への提言(小林隆人)
E磐田市桶ヶ谷沼におけるベッコウトンボの保護活動(福井順治)
Fため池のトンボ群集の成立要因とそれを用いた環境評価(青木典司)
G日本のゲンゴロウ類の生息現状と保全(西原昇吾)
H日本のフン虫類の生息の現状と課題(塚本珪一)
I砂浜の後退にともなう海浜性有剣ハチ類の衰退(郷右近勝夫)
V温暖化や化学物質、外来生物などの影響と対策
@地球温暖化が日本の昆虫の生物多様性に及ぼす影響(湯川淳一)
A気候温暖化によるチョウ類の分布拡大と絶滅リスク(吉尾政信)
B気候温暖化がセミ類に及ぼす影響(初宿成彦)
C昆虫の生物多様性を脅かす化学物質(五箇公一)
D外来生物が日本の昆虫の生物多様性に与える影響(五箇公一)
E外来チョウ類の分布拡大と在来生態系へのリスク(岩野秀俊)
F外来ハナバチ類による在来生態系への影響と対策(横山潤)
Gシカ食害による植生の変貌と昆虫類の衰退(長谷川順一)
H小笠原における昆虫の保全(岸本年郎)
W参考資料
付表1:環境省の2007年版レッドリストの掲載昆虫種(石井実)
付表2:環境省の2007年版レッドリストにおいてランク外に降格した2000年版リストの掲載昆虫種(石井実)
付表3:「種の保存法」に基づく国内希少野生動植物種に指定されている昆虫類(石井実)
付表4:「外来生物法」に基づく特定外来生物、未判定外来生物、種類名証明書の添付が必要な生物に指定されている昆虫類(石井実)
付表5:「外来生物法」の枠外で社会にアピールする「要注意外来生物」(石井実)
付表6:わが国の海浜で得られた有剣ハチ類のリスト(郷右近勝夫)
生物和名索引
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