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大分県のカミキリムシ
発行日:2009年11月1日
著者:三宅武
監修:大林延夫
発行:
昆虫文献 六本脚
体裁:B5, 135pp. ソフトカバー
価格:3,000円(税込3,300円)(
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大分県から記録された305種のカミキリムシを、「生態概略・文献記録・産地(採集年月日データは基本的に掲載なし)・大分県から確認された食樹・隣県分布」で分かりやすく
解説・紹介。採集時のエピソード26話も楽しい。巻頭で140種(158個体)のカラー標本写真を図示。巻末に引用文献10ページ。

著者「まえがき」より:
大分県の昆虫相解明にむけて,大分昆虫同好会が発足したのは1976年.以来,30有余年を経て,カミキリムシ科は当初の大目標であった300種を超え,いまや九州ではもっ
とも多様性に富むものと自負できる成果となった.その内本書で初めて紹介しているのはクロヒラタカミキリとミヤマチビコブカミキリで,いずれも九州初記録となる.ほかにも
九州では大分県にだけ記録されているのがヤマトチビコバネカミキリ,キジマトラカミキリ,カラフトヒゲナガカミキリ,ブロイニングカミキリ,ヨツボシシロオビゴマフカミキリ,フ
トキクスイモドキカミキリの6種である.
(中略)
本書はこれまでに蓄積された記録を整理し,最新の記録や未発表データも加え,解明された305種について,その分布・生態・形態や特異性などを記述する.過去の記録の
うち和名や学名が変更された種,最新の分類によって整理された種などは日本産カミキリムシ(大林・新里, 2007)に準じて記述した.各種の解説では,あくまでも大分県のフ
ィールドで確認された事項について述べており,前書をはじめ多くの専門書に記述されている事項は今後の調査の参考程度に留めている.分布が注目される一部の種につ
いては,隣県である福岡・熊本・宮崎各県の分布有無につき,筆者が知りえた最新の情報を記述したつもりである.
また,地方の同好者が組織的に活動を続ける楽しさも,新発見の経緯などエピソードとして織り込んでいる.なかにはフィールドワークのヒントとなる話題も少なくないと思わ
れる.
本書からは,大分県では未解明の事柄にも触れることで,今後の調査研究課題を汲み取って頂けると思う.具体的には未発見の種,未解明の生態,調査不足あるいは未調
査地域などであり,同好諸氏の飽くなき探求心に期待し,参考にして頂ければ幸いである.

   

目次:
まえがき
謝辞
大分県のカミキリムシ研究史 1
大分県を基産地とする種 2
写真グラビア
 標本写真 3-13
 生態写真 14
 環境写真 15-18
大分県のカミキリムシ分布地理区 19-22
産地の行政区分 22-24
大分県のカミキリムシ科目録 25-114
エピソード(26話) 25、27、29、31、34、36、41、44、46、47、49、53、55、57、59、61、67、74、79、85、91、97、103、108、113、116
(ベーツヒラタカミキリ/トゲウスバカミキリ/ケブカヒラタカミキリ/ヒラヤマコブハナカミキリ/シコクヒメコブハナカミキリ/キュウシュウヒメハナカミキリ/チビハナカミキリ/
ヒゲブトハナカミキリ/イガブチヒゲハナカミキリ/シコクヒメヨツスジハナカミキリ/オニホソコバネカミキリ/ニッポンモモブトコバネカミキリ/スネケブカヒロコバネカミキリ/
ヒコサンヒゲナガコバネカミキリ/クロサワヒメコバネカミキリ/ヤマトチビコバネカミキリ/トラフカミキリ/ヤマトシロオビトラカミキリ/ヨコヤマトラカミキリ/ヨツボシシロオビ
ゴマフカミキリ/カラフトヒゲナガカミキリ/エゾナガヒゲカミキリ/ブロイニングカミキリ/イッシキキモンカミキリ/ホソツツリンゴカミキリ/なーんにも採れなかった話)
その他検討課題  115-116
カミキリムシの分布からみた九重山系と祖母・傾山系の生態系の相違  117-119 ※「表:九重山系と祖母・傾山系の相違分布種一覧」あり
引用文献  120-129
和名索引  130-134


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