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木質昆虫学序説
岩田隆太郎, 2017
B5, 512pp. 8,000円
著者は30有余年の研究の集大成として、従来、森林保護学、果樹害虫学、木材保存学、森林物質循環学というまったく異なる分野で
別々に研究されてきた食材性昆虫、木質依存性昆虫の生物学を、これら4分野横断で論じ、「木質昆虫学」という新たな学問分野を開
拓しました。扱う内容は木質と昆虫の関わりのすべてであり、様々な分野に散在していた知見を集約し、木質とかかわる昆虫の生理・
生態を新たな視点から描き出された著作です。研究者や技術者、学生など、木質昆虫学に関わりのある分野の方には有益な知見が
得られる一冊です。巻頭にカラープレート4pp.あり。巻末には、アルファベット・日本語索引あり。






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主な目次

第1部 木質昆虫学の基礎
1.緒 言
2.木質の定義と基礎
3.穿孔・食害・被害
4.木質と昆虫の関係・相互作用
5.食材性昆虫の食性等の型類
6.木質とその周辺
7.木質依存性昆虫・食材性昆虫・木材穿孔性昆虫
8.食材性昆虫・木質依存性昆虫に影響を及ぼす木材の巨視的,微視的および化学的性質
9.林産昆虫学
10.森林昆虫学
11.食材性昆虫・木質依存性昆虫・木材穿孔性昆虫のいろいろ

第2部 木質と昆虫の関わり
12.食材性昆虫・木質依存性昆虫の一次性・二次性
13.食材性昆虫の食性分析
14.食材性昆虫の木材成分利用,その様式と類別
15.窒素などの栄養素をめぐる苦闘
16.木が決める木を喰う虫の生きざま
17.木を喰う虫が手を加える木の状態
18.リグノセルロースと食材性昆虫をめぐる地球生態学:リグニンが支える地球の緑
19.自然界および都市における木質の推移とそれに付随する生物の遷移
20.木質生態系とその周辺

第3部 木質昆虫学における他の生物の関連
21.食材性昆虫・木質依存性昆虫と細菌類
22.食材性昆虫・木質依存性昆虫と真菌類
23.食材性昆虫・木質依存性昆虫と原生生物
24.木材食害虫と線虫

第4部 木質昆虫学の展開
25.二次性を含めた食材性昆虫の応用生物学的意義
26.乾材食害性甲虫の特異性
27.害虫種の特異性
28.シロアリ:この不思議な生き物
29.食材性の延長
30.食材性昆虫・木質依存性昆虫の進化
31.食材性昆虫・木質依存性昆虫の古生物学
32.木質を利用する昆虫の可塑性・前適応
33.害虫としての食材性昆虫・木質依存性昆虫の防除の生物学的基礎
34.食材性昆虫・木質依存性昆虫の生物地理学と外来種問題
35.食材性昆虫・木質依存性昆虫の防除法の新しい地平
36.木質昆虫学と地球環境問題

第5部 木質昆虫学の未来
37.木質昆虫学の展望とあとがき

引用文献
索 引


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