ハチとフィールドと 新装版
坂上昭一, 2005.
A5, 335pp. 3,500円 
新たなハチ研究への足跡。ミツバチをめぐる一般向け論者をはじめ、海外での調査旅行と研究成果をつづったフィールド・ノート、
自らの海外の道程を素描した小編など、独自のハチ学と海外の調査見聞を軸に豊富な話題を展開する。
※1987年に発行されたものの再版で、内容は当時のものと同一です。




ミツバチのたどったみち 新装版 
坂上昭一, 2005.
A5, 356pp. 3,500円 
ハチの諸族についての観察を軸とし、数多い文献を検討しつつ、ミツバチを頂点とするハチ類の社会的発達の全体像をみごとにまとめあげる。
※1976年に発行された第二版の再版で、内容は当時のものと同一です。




マレー諸島 オランウータンと極楽鳥の国
アルフレッド・R・ウォレス・宮田彬訳, 2006,
A5, 750pp. 6,000円 
博物学探検紀行最高傑作の完訳。極楽鳥が舞い、オランウータンが思索する熱帯の人と自然を、ヒューマンな眼差しで描く博物学探検紀行の傑作。
150年前の東南アジア熱帯雨林の豊かな自然.、動物、昆虫、鳥、植物とそこに暮らす人々。著者ウォレスはこの9年に及ぶ滞在からダーウィンとは別に、
「自然淘汰進化論」を提唱する。インド・マレー諸島、チモール群島、セレベス島、モルッカ島、パプア島など全40章。熱帯生物学者による丁寧な訳と訳注、
詳細な解説。
※1995年に発行されたものの再版で、内容は当時のものと同一です。




カブトムシと進化論‐博物学の復権‐ 
※弊社・発行元ともに完売
河野和男, 2004.
A5, 342pp. 2,500円
著者は国際的な育種家であるが、一方、カブトムシ・クワガタムシ・カミキリムシなど甲虫類の世界的な
コレクターとしても知られている。この30年にわたる育種(品質改良)の経験と、自身の膨大な昆虫標本
を縦横に駆使して進化論論争に加わり、カブトムシのツノ、クワガタムシのオオアゴをはじめとする種内
変異、種間異変、地域異変、性的異型等の意味について自身の進化論を展開し、生物多様性について考え
る。カラー24頁の昆虫標本写真掲載。




"自殺する種子"‐遺伝資源は誰のもの?‐
河野和男, 2001.
A5, 296pp. 2,700円
熱帯の人々の重要作物キャッサバというイモの育種(品種改良)を、生物多様性を利用して一から始めて
25年。収量倍増や病虫害に強い品種を作り出し、アジアでは35の新品種が採用されその栽培面積は100万
ヘクタールに及び、農家の生活向上に直接役立ったという喜びを味わう。一方、この25年の体験から、
日本の海外援助事業には厳しいアカウンタビリティの必要性を痛感する。そして巨大種子メーカーによる
“自殺する種子≠ネどによる種子独占に対しては、熱帯の人々が数千年かけて作り上げてきた作物という
遺伝資源は、人類共有の文化資産ではないだろうかと結ぶ。




乱交の生物学‐精子競争と性的葛藤の進化史‐
ティム・バークヘッド(小田亮・松本晶子訳), 2003.
A5, 370pp. 2,500円
生物界は基本的に乱交の世界。本書の最初のページから最後のページまで、ヒト、霊長類、哺乳類、鳥類、
魚類、昆虫、軟体動物他と多岐にわたって、無数の乱交の具体例が披露され、興味深い事実が明らかにされ、
圧倒される。では、なぜ乱交なのか?それは性淘汰と精子競争をキーワードに解き明かされていく…。
雌の視点から述べる乱交の本質性への論考が新鮮。




ベイツ‐アマゾン河の博物学者‐
G・ウッドコック(長澤純夫・大曾根静香訳), 2001.
A5, 390pp. 3,800円
今から150年前、熱帯雨林の自然が完全に残る南米アマゾンに親友ウォレスとともに赴き、一人11年にわたっ
て滞在し、英国に帰国後、博物学探検紀行の最高傑作「アマゾン河の博物学者」を著したベイツ唯一の評伝の
完訳。アマゾンの毒蝶類の種と数の多さは、まさに生物多様性の極致を思わせるが、それらをめぐるいわゆる
「ベイツ型擬態」の存在を明らかにして、生物進化の自然淘汰説を検証する。ダーウィンの影にかくれて活躍
した一人の生物進化論者の生涯は、自然淘汰進化論誕生の背景を物語ってくれる。




アマゾン河の博物学者(普及版)
W・ベイツ(長澤純夫・大曾根静香), 2002.
A5, 550pp. 6,000円
今から150年前、南米アマゾン河流域=熱帯雨林の豊かな自然のまっただ中に、親友ウォレスと共に入り、ひと
り11年にわたって現地の人々と暮らした滞在記。昆虫・動物の標本採集人として自活しながら、14,700種を採集
して英国本国に送り、そのうち新種はじつに8,000種にのぼった。また、このアマゾン滞在での調査・研究は、
ダーウィンの自然淘汰進化論構築への限りない貢献となった。なお、巻末の訳者解説では、本書邦訳への先人達
による長い道のりとエピソードが詳細につづられ、興味はつきない。