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自然史標本のつくり方
国立科学博物館(監修),2025.
B5, 144pp., 価格:3,700円(税込4,070円)

国立科学博物館研究部の先生方らによる、自然史標本の作製方法をオールカラーで解説するマニュアルとなっています。
昆虫関係は、チョウ・ガ、甲虫、トンボ、ハチが書かれています。熟練の虫屋さんにも、気づきがあるような内容となっていて、
一読をお勧めします。
また、冒頭の標本に関するデータベース作成と「ダーウィンコア」の話題と、実際表計算ソフトを使用したデータ入力については、
これからの標本の管理と行く末を考えると必須事項であり、基礎的な内容でわかりやすい紹介となっています。



【目次】
イントロダクション:自然史標本をつくろう・集めよう・使おう

第1章 植物学分野の標本
1.1 維管束植物
1.2 コケ植物
1.3 大型藻類
1.4 微細藻類
1.5 地衣類
1.6 菌類
1.7 変形菌類

第2章 動物学分野の標本
2.1 チョウ・ガ類
2.2 甲虫類
2.3 トンボ類
2.4 クモ類・多足類
2.5 ハチ類
2.6 甲殻類
2.7 貝類
2.8 棘皮動物
2.9 寄生蠕虫類
2.10 両生類・爬虫類
2.11 魚類
2.12 鳥類
コラム 哺乳類標本

第3章 地学分野の標本
3.1 植物化石
3.2 無脊椎動物化石
3.3 微化石 コラム 脊椎動物化石
3.4 岩石 3.5 鉱物
コラム 隕石!?

第4章 その他の様式の標本
4.1 樹脂封入標本
4.2 透明標本

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自然史博物館の資料と保存
高野温子・三橋弘宗(編),2024.
A5, 178pp., 価格:3,400円(税込3,740円)

本書は自然史博物館の学芸員を目指す学生、自然史資料の管理を担うことになった小規模博物館の学芸員向けに、
自然史博物館の活動の根幹をなす資料収集と保存について書かれています。
各章は現役の学芸員の方の執筆のため、簡潔であるが深い内容が書かれている。
特にページの合間に書かれている「標本DNAをよりよく保存する方法」や「AIを活用した資料整理法のアップデート」などの
「トピックス」はたいへん有用な情報となっています。



【目次】

序章 自然史博物館と自然史標本―その特色と期待される役割の変化―

1章 自然史博物館における収蔵資料の種類
1.1 化石
1.2 岩石,鉱物など
1.3 植物
1.4 昆虫
1.5 無脊椎動物(昆虫以外)
1.6 魚類
1.7 脊椎動物(魚類以外)

2章 自然史標本の作製方法
2.1 化石,プレパラート
2.2 岩石,鉱物など
2.3 植物
2.4 昆虫
2.5 無脊椎動物(昆虫以外)
2.6 魚類
2.7 脊椎動物(魚類以外)

3章 自然史標本の整理方法
3.1 化石
3.2 岩石,鉱物など
3.3 植物
3.4 昆虫
3.5 液浸標本(脊椎動物,無脊椎動物)
3.6 脊椎動物(乾燥標本)

4章 自然史資料の保存
4.1 地学系資料
4.2 生物系の乾燥標本
4.3 液浸標本

5章 自然史資料を見せる
5.1 展示
5.2 アウトリーチ
5.3 教育普及活動での活用
5.4 収蔵しながら見せる―魅せる収蔵庫―

6章 自然史標本を利用する
6.1 調査,研究
6.2 シンクタンク,レッドデータブック編纂

7章 自然史資料のデジタル化―標本画像撮影法―
7.0 資料デジタルアーカイブ作成上の留意点
7.1 化石の撮影方法
7.2 植物標本の撮影方法
7.3 昆虫標本の撮影方法

8章 自然史資料公開データベース
8.1 S-Net,GBIF,その他自然史資料に関するデータベース
8.2 jPaleoDB(日本古生物標本横断データベース)
8.3 昆虫類のデータベース
8.4 植生資料データベース―物理的に収蔵できない自然の姿を後世に伝える観察資料―
8.5 クモ類のデータベース

9章 自然史資料収蔵のための施設整備
9.1 自然史資料に必要な収蔵庫施設
9.2 資料収集の中長期計画
9.3 収蔵庫の管理計画

10章 自然史博物館の運営
10.1 館維持運営費と予算の内訳
10.2 自然史博物館における職種と組織体制
10.3 自然史博物館間の連携
10.4 博物館友の会,ボランティアなどとの連携


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